【研究成果】3次元グラフェン造形におけるキープロセスを解明した成果が、ジャーナルの表紙を飾りました

3DCが量産化を目指す次世代カーボン材料「グラフェンメソスポンジ(GMS)」の合成プロセスに関して、東北大学材料科学高等研究所の西原研究室から新たな研究成果が発表されました。

本研究成果は2023年8月1日付けで科学誌Chemical Scienceに掲載され、同誌の表紙を飾りました。

3DCは、東北大学材料科学高等研究所の西原研究室で発明されたGMSの事業化を目指す大学発スタートアップです。現在、GMSに関する全ての特許は東北大学から3DCに移転されています。

グラフェンを蓄電デバイスなどに応用するには、積層を防ぎつつ3次元の立体構造に造形する必要があります。しかし、グラフェンを自在に3次元造形するのは困難でした。

本研究グループはこの課題を解決すべく、独自の鋳型炭素化法を用いた3次元グラフェン材料の合成手法の開発に取り組んできました。弊社が量産化を目指すGMSも、この方法で合成されています。

今回の研究では、上記鋳型合成法の最終ステップである「高温熱処理によるグラフェン修復(ジッピング反応)」のメカニズムを初めて明らかにしました。具体的には、近接したグラフェンのエッジサイト(グラフェンシートの端の部位)同士があたかも「ジッパーで閉じるように」融合する過程で、グラフェン網面が修復されつつ5員環、7員環が導入されていき、1枚の大面積グラフェンが形成されることが分かりました。

本研究で明らかとなったジッピングプロセスは、3次元グラフェンを自在に合成するための足掛かりになると思われます。

研究内容を詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。

①論文
Chemistry of zipping reactions in mesoporous carbon consisting of minimally stacked graphene layers


②東北大学からのプレスリリース
3次元グラフェン造形のキープロセスを解明 6員環のエッジに5員環や7員環が組み込まれてジッピング